BCPにおける事業影響度分析(BIA)の進め方

目次

BCPにおける事業影響度分析(BIA)とは

事業影響度分析(BIA)とは、災害やシステム障害などによって業務が停止した場合に、どの業務へどの程度の影響が及ぶのかを整理し、優先的に復旧すべき対象を明確にする作業です。BCPでは、すべての業務を同時に元に戻すことは難しいため、BIAを通して「止めてはいけない業務」と「許容できる停止時間」を見極めることが重要になります。

つまりBIAは、BCPを実効性のある計画にするための土台です。復旧の優先順位や必要な人員・設備・データを整理することで、緊急時にも迷いにくい計画を作りやすくなります。

なぜBCPでBIAが重要なのか

BCPを策定するうえでBIAが重要なのは、事業への影響を把握しないままでは、復旧の優先順位や対策の重み付けができないためです。たとえば、同じ1日の停止でも、受注業務と補助業務では影響の大きさが異なることがあります。

BCPにおける事業影響度分析(BIA)の進め方

目的と対象範囲を決める

最初に、どの部門・拠点・業務を対象に分析するのかを明確にします。はじめから全社すべてを対象にすると整理が難しくなるため、まずは売上や顧客対応への影響が大きい業務から着手すると進めやすいでしょう。

対象業務を洗い出す

次に、対象部門で行っている業務を一覧化します。日常業務だけでなく、月次処理や受発注、問い合わせ対応、製造、出荷など、停止時の影響が大きい業務も漏れなく整理することが大切です。

業務停止時の影響を整理する

各業務が止まった場合に、売上、顧客対応、供給責任、社内運営、信用面へどのような影響が出るのかを確認します。停止直後、半日後、1日後、数日後と時間経過に沿って整理すると、優先順位を判断しやすくなります。

復旧目標を設定する

影響の大きさが見えてきたら、どの業務をどの程度の時間内に再開すべきかを整理します。理想だけでなく、限られた人員や設備で復旧する前提を踏まえて現実的な目標を置くことが重要です。

必要資源と代替手段を確認する

担当者、設備、システム、通信環境、マニュアル、取引先との連絡手段など、業務再開に必要な資源を洗い出します。あわせて、通常の手段が使えない場合の代替策も整理しておきましょう。

分析結果をBCPへ反映する

BIAは分析して終わりではありません。整理した優先業務、復旧目標、必要資源、代替手段をBCPへ落とし込み、誰がどのタイミングで何を行うかを具体化することが必要です。

BIAを進めるときのポイント

現場部門を交えて確認する

管理部門だけで作成すると、実際の業務実態とかけ離れることがあります。実務を担う現場部門にヒアリングし、停止すると何に困るのかを具体的に確認することが大切です。

影響は複数の観点で見る

金額だけでなく、顧客対応、納期、法令対応、対外的な信用など複数の観点で影響を整理すると、実態に近いBIAになります。

一度作って終わりにしない

組織変更やシステム更新、主要取引先の変更があれば、BIAの前提も変わります。訓練や見直しの結果を反映し、継続的に更新していくことが重要です。

よくある質問

BIAとリスクアセスメントの違いは何ですか?

リスクアセスメントは起こり得る脅威を洗い出して評価する考え方で、BIAは業務停止時の影響を整理して復旧優先順位を決めるために行います。

BIAはどの部門から始めるとよいですか?

一般的には、売上や顧客対応、供給継続に直結する中核部門から始めると進めやすくなります。

災害発生の初動を支援する!
【目的別】BCPツールの
選び方

BCPツールは、災害発生時に早期復旧できるような仕組みづくり・体制づくりに役立ちます。とはいえ「いろんな種類がありすぎて選べない!」という方も多いでしょう。ここでは、おすすめのBCPツールを3つの目的別にご紹介します。導入を検討している方は、自社の目的と照らし合わせながらチェックしてみてください。

公共交通機関・製造現場
混雑状況を瞬時に把握
定期訓練にも有効活用できる
BCP-PREP(アールシーソリューション)
BCP-PREP(アールシーソリューション)
引用元:アールシーソリューション
(https://bcp-prep.com/)
おすすめの理由
既存の運行管理システムや生産管理システムでは把握できない、混雑状況をリアルタイムで一元管理。刻々と変化する状況や人的リソースの確保状況を即座に把握が可能です。状況に応じた適切なリソース配分や人員配置の再構築を行えます。また、訓練機能により本番同様に操作してもデータが元に戻るため、気軽に演習を繰り返しBCPを改善できます。
ケアサービス事業者
利用者の安否確認を重視する
Biz安否確認/一斉通報(NTTドコモビジネス)
Biz安否確認/一斉通報(NTTドコモビジネス)
引用元:NTTドコモビジネス
(https://www.ntt.com/business/services/application/risk_management/anpi/lp/kw02.html)
おすすめの理由
災害発生時、スマホなど複数手段で自動配信。回答があるまで、最大5回までリトライ送信します。震度7の地震にも耐えるデータセンターで運用する安心・確実性の高い安否確認システムです。
不動産・小売事業者
災害時リアルタイムに
状況を確認したい
Bois(国際航業)
Bois(国際航業)
引用元:国際航業
(https://www.kkc.co.jp/service/lp/7855/)
おすすめの理由
拠点リストを登録しておくことで、災害時の情報収集を自動化。店舗や不動産など、複数物件を管理する場合でも、拠点ごとに事業への影響を自動予測し、迅速な初動対応を可能にします。

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